Dr.Nakajimaプロフィール 免疫治療専門医 Dr.中嶋
Dr.中嶋ブログ 不定期更新中!! 良寛の心
「がんが進んでしまっても長生きはできる」

「がんが進んでしまっても長生きはできる!」
中嶋靖児 著
ごま書房新社より好評発売中

群馬県の上毛新聞に取材掲載されました。

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伊勢崎産業会での講演が
上毛新聞に掲載されました。

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リンパ球免疫治療の講演が
新聞に掲載されました。

リンパ球免疫治療ー中嶋靖児公式サイトTOPがんは自分で治すがん患者の治療環境を整える

がんは自分で治す
がん患者の治療環境を整える

がんが進み過ぎて手術のできない人や、手術後、再発してしまって辛い思いをしている人の免疫治療をしていると、中には治療がうまくいって病気の進行が止まり、5年、10年と毎日普通の生活が出来るようになった人が出てきます。

これらの人々には共通点があり、それをよく分析し検討すると、進行したがんを持っているにもかかわらず長生きしている人の全体像が浮かび上がってきます。

共通点1)よく食べる

重い病気であるにもかかわらずよく食べます。朝、昼、夕、そして夜食と、毎回の食事を心の底から楽しんで食べています。そして次の食事を今や遅しと待つくらいに食欲も旺盛です。長生きしている人にはこのような人が多いようです。

良く食べられるようであれば病状も軽く、そのために長生きできるのだという考えもあるでしょう。しかしそれだけではなく、病気が重くてもそれを克服し、全身状態を改善させた結果が食欲にあらわれているようです。

一方、食欲は十分にあっても、胃や食道または大腸の癌などで、食物の通過障害があるような人は、その状態が改善されない限り良い結果は生まれていません。長生きするためには食べることはどうしても必要のようです。

ところが、食事は普通に摂ることが出来ても、勉強熱心のあまり、がんにはどのような食品が良くて、どのような食品が有害であるかなど、その食事内容を厳密に吟味して食品の制限が多く、自分で厳選した特別な食品しか食べない人がいます。しかしそのような人よりもむしろ、おおらかにいろいろな種類の食品を気楽に食べている人の方に良い成績がでています。

がんと共存しながら長生きするためには、どちらかというと食事内容に強くこだわるよりも、数多くの種類の食品を何でもよく食べる方がむしろ有利なようです。毎回の食事内容を厳しく吟味することは、それだけでも大きなストレスになります。特に、自分で有害と思っている食品を食べてしまって、そのことを思い出しては悩んでいる人がいますがナンセンスです。悪いストレスが重なり、かえって病気は進んでしまいます。食品の選択では、体に悪いからといって、食品の種類を厳しく制限するよりも、自分で良いと思った食品を進んで食べるプラス思考の考え方が大切です。

どんな食品でもよいとはいっても、その食品が新鮮であることは必要です。新鮮な野菜や魚介類には多くのビタミン類が豊富に含まれているだけでなく、がんの発生や増殖を抑えることの出来るまだ未知なる物質も含まれていたのです。実際に、魚や野菜などを、新鮮な状態で毎日摂っている人々には、がんは大変少ないことがわかっています。食品が新鮮であることは、私たちが想像する以上に大切なことだったのです。特に、毎日食べる野菜などは、是非その日に取ったものにしたいものです。

戦前、肺結核がまだ全盛のころ、人々は病気になると滋養があるといって必ず卵やシジミ、またはヤツメウナギやドジョウなどを食べたものです。考えてみますと、これらは全て生きたまま食べる食べ物です。死んだシジミや死んだヤツメウナギなどは決して食べることはありません。昔から病気を治すための良い食べ物とは、常に新鮮な食品なのです。

「食は文化なり」と言いますが治療食も同じです。むしろ病気のときこそなおさら、見た目にも美しく食欲の湧くおいしい食事が必要です。しかも、その食事で心が満足することが重要です。

食は民族によって異なりますが、その共通の目的はやはり食事そのものを楽しんで、それで満足することでありましょう。食事は楽しんでこそ食事であり、不快なストレスからも解放されるというものです。決して、食べた食品の栄養価だけでその価値が決まるというものではありません。許されるならば、食卓には少々のワインなどの酒もつき、音楽の流れるような雰囲気で歓談しながら食事をしたいものです。

早くがんを治したいという本人や家族の人の焦る気持ちはわかりますが、治療効果を確実に上げ、しかもがんとの共存を長く維持するためには、その基礎となる毎日の食事は非常に重要です。

食事のあり方を良くすることは、遠回りのように見えても結果的には近道になります。
その食事療法の極意は、「新鮮な食品を楽しみながら食べる」ことにあります。
がんの治療食といっても決して特別な食品を摂ることではありません。

共通点2)よく動く

毎日の運動量の多い人に長生きする人が多いようです。
この運動に関しても、動くことができる程度であれば病気は軽く、そのために長生きできるのだという考え方もあるでしょう。確かに治療を開始する前から寝たきりのままでは良い結果は望めません。しかし中には、自分で動くことが出来るにもかかわらず動こうとしないで、御身大切と寝てばかりの人がいますが、このような人は、はじめから病気のときは安静が第一と思い込んでいるようです。

心臓や肝臓の病気などで、病気によっては安静が必要なこともありますが、がんは別格です。
がんでは安静第一と考えるよりも、むしろ病気をあまり気にしないで、仕事であっても、趣味であっても、よく動き回る人に長期生存者は多いのです。

中には、自分ががんで厳しい状態にあるにもかかわらず、ボランティア活動などで人の世話までしている人がいますが、そのような人は明るく、毎日生き生きと暮らしています。そして、周囲の人にあっけらかんと「実は私もがんなのですよ」などと語り、がんをあたかも他人事のように思って、平然と振る舞っている人がいますが、そのような人に長生きする人が多いようです。

毎日の生活では、自分の足でどこにでも気楽に出掛ける。できれば、自然の太陽のもとで花を作ったり野菜を作ったり土に親しむ。がんの治療効果を上げるためには、楽しみながら運動することが大切で、このような人のがんはあまり進まないようです。

毎日の生活の中で、一定の運動量を維持するためには、できる限り通院治療することをすすめています。入院生活ではどうしても運動量は制限されます。その点、家庭生活であれば意識することがなくてもある程度の運動はしています。

「継続は力なり」と言いますが、毎日一定の運動量を維持することによって、体の抵抗力の源である免疫は大きく亢進します。それは歩行などの運動ばかりか、庭仕事や畑仕事などの軽い作業であってもかまいません。その方が花も作物も手に入り、一挙両得というものです。たとえがんは進んでしまっていても、動こうとする努力はどうしても必要のようです。

共通点3)自分の病気をあまり気にしない

がんという病気の重圧の下であっても、それを強いストレスとして受け止めないように努めることです。

がんと診断されれば誰でも命の不安を感じ心配になります。夜一人になればそのことで頭の中はいっぱいになり、行く末を案じて眠れなくなることもあるでしょう。

特に病気が進んでしまって手術が出来ないとわかったときや、手術は出来たとしても、がんを完全に取り切ることが出来ないとき、または後で再発してしまったときなどは、そのことだけで頭の中はパニックになってしまいます。こうしたパニック状態がいつまでも続きますと、毎日の生活では常に命の不安に怯え、強いストレスを受け続け、顔つきまで変わってしまいます。このような状態ではとても治療はできません。当然そのような人のがんは進行が速いのです。

ところが、たとえ病気は進んでいても、表面上かもしれませんが、毎日の生活は平然とした顔つきで過ごし「やるだけやった」というような気持ちで日々過ごしている人がいますが、そのような人に良い結果が生まれていることは言うまでもありません。

がんの進行は本人の精神状態によって大きな影響を受けていたのです。

平成二年に出版された歌集『微笑のバラ』で、歌人の米倉さんは次のように詠っています。

「汝(な)が腹にどんな顔して住みをるや癌はあせらす生きてをるらし」

いかににっくきがん細胞であっても、元は自分の細胞です。それは自分の分身でもあります。このようにがんを一人のパートナーとして扱うくらいの気持ちがほしいものです。

私はがん患者の治療をするにあたっては、その人のがんが早期がんであっても進行がんであっても、以上の食事、運動、精神状態の3点を重視して話をします。これらの状態の良し悪しはその後の治療成績を大きく左右します。これらの状態の改善のない限り、どんなに最新の治療を受けたとしても良い結果は生まれてきません。特に進行したがん患者の治療を始める前には、患者や家族に以上の三点を説明し、内容を出来るだけ正確に理解してもらうようにしています。

そのうえで、一人一人Case by caseの明るい見通しを見つけて治療を開始します。説明を受けた患者がその日の診察が終わって帰るときには、来たときよりも表情が明るくなり、軽い足取りになることが大切です。患者とこのような話をすることも治療のうちです。

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